私たちの想い

自家焙煎コーヒー ハロー
マスターより

食事は良い。だけど、コーヒーがもっとおいしかったら…。

私たちとコーヒーの旅は、お客様のこんな言葉から始まりました。

学生や社会人が、お腹いっぱいにご飯を食べられる場所を作りたい。そんな想いを持って始めたお店は多くのお客様に恵まれ、「おいしかった」「また来たい」と、嬉しいお言葉をたくさんいただくようになりました。

しかし、コーヒーの評判は……。当時はコーヒーにあまりこだわりはなく、メーカーから卸してもらったものを、ただ提供するだけ。食事には自信がありましたが、コーヒーに関してはよくわからないというのが本音でした。

そんな中、あるお客様から冒頭の一言が。以来、「おいしいコーヒーを飲んでいただきたい」と強く思うようになり、研究をスタートしたのです。

試行錯誤をしたから、胸を張って提供できる。

まず買ったのは、1kgほどの豆を焙煎できる小型の焙煎機。

当時は今ほど焙煎に関する情報はなく、豊富な知識を持つ従業員も当然いません。本当に手探りの状態でのスタートでした。

焙煎前の豆は薄緑で、生豆(きまめ)と呼ばれています。この生豆を焙煎機に入れて焙煎すると、誰もが目にしたことのある焦茶色のコーヒー豆に変わっていく。単純な作業のように思えますが、この塩梅が難しいのです。

時間は、温度は、種類を変えたらどうなるか……。素人が、ああでもないこうでもないと言いながら、何度もチャレンジする。数えきれないくらいの失敗を経て、いつしかおいしいコーヒーを淹れられるようになりました。

今、コーヒーに自信があると言えるのは、このときの経験があるから。つらく楽しい時間を乗り越えてきたからこそ、胸を張って提供できるのです。

風味が豊かになるのは焙煎した当日〜3日後。つまり、お手元に届く頃。

生豆を焙煎すると、二度爆ぜます。一度目はパチパチと断続的に音がし、二度目はそれが連続音に変わる。この「爆ぜ具合」がイマイチだと、おいしくならない。焙煎によってコーヒーの味が大方決まるといっても、過言ではありません。

そこで当店では最新の機械を導入し、厳選した約50種類の生豆をそれぞれの特徴に合わせて、その場で焙煎。作り置きせず、注文をいただいてから取り組むことで、新鮮なコーヒーを届けられるようにしました。

個人的には、焙煎した当日〜3日後くらいが、いちばん風味が豊かだと感じています。つまりそれは、お客様の手元に届く頃。コーヒーが届いたら、その日のうちに、ぜひ1杯お召し上がりください。

私たちのコーヒーが、お客様の豊かな時間の一助になることを、心より願っています。